相模原の住宅|House in Sagamihara

敷地全体を貫き、空間の骨格となる階段を出発点とした住宅。
敷地は斜面地の住宅地にあり、擁壁と間口中央の外階段が一体に造成されていた。すでにそこにある造成を住宅の一部と捉え、外階段から連続し踊り場を介して2本に分岐する階段を設けた。1階は階段によりダイニングキッチンとリビングが緩やかに仕切られ、2階は十字に分節された4つの空間が生まれ、それぞれ寝室や浴室などの独立性を高めている。踊り場の上部には可動式トップライトを設け、排熱や通風を確保し、分岐した階段の端にある窓からは小さな吹抜けを介して階下へと光をもたらす。外部から連続する階段により1階をより都市へと近づけるようにスケールやマテリアルの調停を図っている。例えば外断熱したコンクリート基礎から土台や柱を現し、下地材などをそのまま窓枠として利用することで住宅の組成そのものが立ち上がる空間である。
土木(造成)と建築(住宅)の関係を近づけることで住宅地の一様な風景とは異なる新たな建ち方を目指し、地勢を読み取った計画である。

所在地|神奈川県相模原市
用途|住宅
構造|木造
床面積|80.3m2
竣工|2017年
構造設計|大川誠治 
写真|西川公朗

Location|Sagamihara, Kanagawa Pref.
Main use|Residence
Structure|Wooden
Floor area|80.3m2
Completion|2017
Structure design|Seiji Okawa
Photo|Masao Nishikawa

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